白い大型犬とセットで天然光の王をお持ち帰り~したいです
奇妙でおかしな変人ですが、宜しく
ちなみに好きなタイプは天然貧乳です(誰も聞いてねぇよ)
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なのにこの短さ…(汗)
スミマセン。
実は前置きの部分が長すぎて、父の日の話になかなか入れなかったのでカットして
別の話にしてしまいました。
と、言う訳で2本立てです。
つづきよりドウゾ!!
劉黒家家族パロ ~父の日編~
昼を少し過ぎた頃だろうか、洸はソファーの上で丸まりながら寛いでいた。
ふと、耳を澄ますと廊下の方からバタバタと足音が聞こえ、直後リビングのドアが開いた。
入って来たのはヒカル。
洸は顔を上げるとヒカルの方に目線を送った。
「父さん、ご飯とかいつもありがとう!」
一瞬何事かと思ったが、思い返してみれば今日は父の日だ。
それで朝から皆せかせかしてたのかーと一人納得した。
「何々?日頃の感謝を込めて何かしてくれるのかな~」
「とっておきのものを用意したんだよ!」
自信満々に返すヒカルに、洸の期待が高まる。
ヒカルがドアの方に向かって手招きすると、劉子が劉黒の手を引いて入って来た。
頭には大きな白いリボンが巻かれている。
あまりの事に言葉が出ない
「えっと…私がプレゼントだそうだ」
大事にしてねーと言いながらヒカルはニヤニヤ、劉子はニコニコと笑っている。
「はは、まさかこんなサプライズがあるとは思わなかったよ」
「二人で企画していたらしくてな、私もさっき知ったんだ…」
洸はソファーから降りると、劉黒の前に立ち肩に手を乗せた。
白い大型犬は、嬉しそうにしっぽを振りながら、頬を寄せる。
「ありがとう、ずっと大事にするよ!!」
そんな彼らを少し後ろで冷ややかな目線を送る人物が一人
そう、劉黒家長男の昶だ
「…何してんだその頭」
昶に指摘され、慌てて弁解をする劉黒
「あ、これは今日、私が洸のプレゼントなんだ」
「は?」
劉黒の発言が理解できず、思わず聞き返す
すると、洸が事情を説明してくれた。
昶は事の経緯を知ると、思い出したかの様に二人の前にペアチケットを出して寄こした。
「ん?水族館のチケット…」
さっき商店街にCD買いに行ったら福引をやっていて当たったものらしい。
「今日父の日だろ、折角なら行って来いよ。貰ったプレゼントと一緒にな」
洸はチケットを受け取ると、今度は昶に抱き着いた。
直後、誕生日を期待していると昶に言われ思わず苦笑いが零れる。
洸は、家族を作って良かったと改めて実感した。
何より、嬉しそうな劉黒の笑顔が何よりのプレゼントだと強く思ったからだ。
ありがとう皆、明日は皆の為に美味しい料理作ってあげるからね…
END
劉黒家家族パロ ~日常編~
その日目が覚めると愛しい妻はいつもの様に隣で寝息をたてていた。
朝の日課をこなすた為ベッドから起きようとしたときだった、眠っていた妻がゆっくりと瞳を開いた。
鮮やかな赤い瞳はまだ、ぼんやりと遠くを眺めている。
「おはよう劉黒」
「おはよう洸…もう起きたのか」
うとうとと目を擦りながら、劉黒も布団から這い出しベッドの縁に腰を下ろす。
「うん、皆の朝御飯作らないとだしね~」
「そうだな私もブレックファーストティーを淹れなければな」
劉黒はそう言い自分の目の前に居る白い大型犬に軽く口付けた。
すると、犬は人の姿に変わる。
サイドテーブルに置いてあった眼鏡を掛けると洸はにっこりと微笑んだ。
「ありがとう劉黒。でも劉黒からちゅーしてくれるなんて珍しいね」
「普段は寝ている時が多いからな。たまには良いだろう?」
「俺は大歓迎だけどね!」
洸はそう言い残し上機嫌で台所へ向かっていった。
劉黒もベッドから立ち上がると、いつも着けているエプロンを手に取る。
これは以前親友に貰ったもので、愛用しているものの一つだ。
白いエプロンは紐とレースの部分が黒く、若干ひらひらしたデザインのもので、とても可愛らしい感じがした。
服装には無頓着な劉黒に『もっと可愛い服着ろ』と押し付けられたものだ。
洸からも絶賛されたので、案外気に入っている。
さて、洸が朝食を作っている間に子供たちを起こさなければならない。
洸(ヒカル)と劉子はまだ良いのだが、昶を起こすのには毎日苦労している。
昶の部屋の前まで行くとノックをし、ゆっくりと扉を開けた。
案の定爆睡している。
「昶、いくら休みだからとはいえ、いつまでも寝ていてはいかんぞ?」
昶の体を揺すりながら声を掛けるものの、当然返事は無い。
「昶、早く起きないか!!」
「ん…」
小さく声が聞こえた。
起きてくれたのかという淡い希望を胸に待ってみてもそれ以上何も無かった。
劉黒は小さくため息を着き立ち上がろうとした刹那昶の腕が劉黒の腰に回る。
「え!?」
前かがみで不安定な立ち方をしていた劉黒は、昶の上にバランスを崩し倒れ込んだ。
流石に起きただろうと思いたかったが、まだ当の本人は寝息を立てていた。
「昶…いい加減に起きてくれないか…」
落胆に肩を落としていると、部屋のドアが開く。
どうやらヒカルが劉子を起こし終え、手伝いに来てくれた様だ。
劉黒の状況を確認すると、案の定という素振りでベッドの脇に歩みを進める。
「あーあ、こんな事だろうと思ったよ。母さん、アキの起こし方優し過ぎるんだよねぇ」
これじゃいつまで経っても起きないよと呟きつつ、彼女は昶の顔の上に圧し掛かった。
数秒後、鼻と口を塞がれ呼吸困難となった昶がもがき始める。
それを確認すると劉黒を助け、立ち上がった。
「何しやがる苦しいだろ!?」
ぜーぜーと荒く息をしながらヒカルを睨む。
「母さんの呼びかけで起きないアンタが悪い」
大きな胸を揺らしながら、昶の前に仁王立ちするヒカル。
昶も流石にこの姉には敵わなかった。
と、云うより勝てた試が無い。地味に強いのだ彼女は。
「さ、朝食出来たって。早く降りてきなよ」
昶は悔しそうに布団から這い出した。
それを確認した劉黒はほっと胸を撫で下ろす。
ヒカルが来なければ、今もきっと動けずに困っていただろう。
「ありがとうヒカル…助かった」
「礼を言われる程の事はしてないよ。母さん、アキには声掛けた位じゃ起きないから、もうちょっと強引にやらないと!」
そんなやりとりをしながら劉黒は、家族とは良いものだと改めて実感していた。
心が温かくなるそんな不思議な感覚。
今まで自分は管理者として、一人光の王宮で過ごしていた。
勿論対である白銀は居たものの、ずっと一緒に過ごしていた訳では無いし、血縁という訳でも無かった。
自分とは縁の無いものかと思っていたものが今、此処にある。
全ては彼、洸が与えてくれた小さな幸福が集まったもの…
あの時洸は『絶対に幸せにする』と言ってくれた。
それが今、形となって自分と共にあるんだと、劉黒は実感している。
「ありがとう洸、私は今、とても幸せだ」
小さな声で呟いた。
前を歩いていたヒカルが振り返る。
「あれ、今何か言った?」
「ふふ、何でも無い日常がとても楽しくて幸せに感じると思ったんだ」
ヒカルは不思議そうに劉黒の顔を見ていたが、元々母親は天然な人なのであまり気にもせず、再び歩みを進めた。
「まぁ、楽しい事は良い事じゃない?母さんが笑ってる所、私は好きだよ」
「私も、お前たちが楽しそうだと嬉しい」
「ははっ、本当母さんて可愛いね!」
「ふふっ、そうだろうか?」
他愛もない会話が楽しいのはきっと、膨大な時をたった二人の調律者だけで過ごしてきたせいだ。
白銀はそういった会話をあまりしてくれなかったから…
だからこの時が、瞬間がとても愛おしくて仕方無い。
永遠なんて無い。
いつか別れがある筈だから
だから今を精一杯生きよう
例え私が不老でも、不死な訳では無いのだから…
END
劉黒家…パロ4コマの方もまだ続きます。
更新が遅くてスミマセン!!
一通り終わったら今度は【劉子レイ覚醒編】に入りますので…
こっちは若干アクション気味。
早いとこ魔法少女も描きたいです。